
赤ちゃんの離乳食から始まり、お年寄りにまで幅広く人気のあるヨーグルト!
市販されているヨーグルトの容器にはたいてい「発酵乳」と記載がありますが、この「乳」は牛乳のことを指しています。
そして微生物によって牛乳を発酵させたのが、私たちのお腹・腸をきれいにしてくれる「ヨーグルト」になります。
そんな身近なヨーグルトですが、いったいどんな歴史が隠されているのでしょうか。
【ヨーグルトのはじまりとは?!】
今からおよそ5500年前の大昔のこと、今のトルコやイランの辺りの人々はヤギやヒツジなどを飼いはじめ、動物の乳を利用するように
あるとき、人が搾ったままそのまま置いておいた乳に乳酸菌が入り込み、そして自然に発酵し、気づいたときにはヨーグルトになっていた
というのがはじまりとされています。
そして、乳よりはヨーグルトにした方が長持ちすることがわかり、少しずつ周りの地域に広まっていきました。
当時は冷蔵庫のない時代でしたので、少しでも長持ちするヨーグルトなどの食べ物は大変重宝されました。
【ヨーグルトの酸味のひみつとは?!】
牛乳をヨーグルトに変身させる威力のある「乳酸菌」は、いったいどんな働きをしているのでしょうか。
乳酸菌は牛乳に含まれている「乳糖」をえさにして、「乳酸」という新しい物質を作り出して外に出します。
この乳糖がヨーグルトの程よい酸味の成分なのです。
そして乳酸菌は牛乳のたんぱく質をかためるので、とろりとしたヨーグルトが出来上がるのです。
【おなかゴロゴロ...乳糖不耐症とヨーグルト】
「乳糖不耐症」という病気はご存知でしょうか?!
これは、おなかが乳糖をうまく消化できないために起こりますが
ヨーグルトは乳酸菌がすでに乳糖を消化してくれているので、乳糖不耐症でもヨーグルトは大丈夫という方も多いのです。
乳酸菌といっても数百種類もの種類があり、それぞれの働きや形態も様々です。
そのうちの数種類が、ヨーグルトづくりに活躍しています。
代表的な乳酸菌としては、細長い形をしたラクトバチルス菌や、丸い形をしたストレプトコッカス菌が挙げられます。
【ヨーグルトの栄養分】
ヨーグルトは、もとは牛乳からできています。
骨や歯を作る「カルシウム」や心臓や筋肉の動きを整える「カリウム」などの栄養素も含まれています。
そして身体を作る元になるたんぱく質は、発酵させることにより吸収しやすいかたちに変化します。
そして、忘れてはならないのが乳酸菌の存在です。
乳酸菌は、腸内環境を整える効果も期待できます、
またヨーグルトの上の方にたまっている水分は「ホエー(乳清)」と呼ばれる、たんぱく質やビタミンなどが多く含まれているものです。
完全食品とも異名をとる呼ばれることのある牛乳よりも、ヨーグルトはさらに栄養価が高くなりますね。
【おうちでも牛乳から作れる?!ヨーグルトの作り方】
ご家庭でできる、簡単な作り方をご紹介します。
〇材料〇
・ 牛乳・・・500ml
・ プレーンヨーグルト・・・50ml
〇道具〇
・ なべ
・ しゃもじ
・ スプーン(※)
・ 温度計
・ タッパーなどの保存容器(※)
・ 保温用の使い捨てカイロ、タオルなど
※ 使用前に80℃以上の熱湯につけて清潔にしておこう
①牛乳を殺菌します。牛乳をなべに入れて、弱火で温めます。
②牛乳のふちに小さな泡が出始めたら、とろ火にして、しゃもじでゆっくりかき混ぜる。時折温度計で計測して80℃前後を保ちながら、5分ほど殺菌する。
③火を止めて牛乳を冷ます。40~45℃ぐらいまで冷めたら、消毒したスプーンでプレーンヨーグルトを入れてよくかき混ぜる。温度が下がりすぎないうちに手早く行う。
④③を清潔な保存容器にうつし、一晩保温する。保存容器の周りに使い捨てカイロをはさんだタオルを巻き、40℃に保つようにする。
⑤一晩置いて出来上がり!その後は冷蔵庫で保存する。
【まとめ】
ヨーグルトはさまざまな動物の乳で作れますが、豆乳でも作ることができます。
その際は”成分無調製”と書かれている市販の豆乳を選ぶようにしましょう!
ヨーグルトの隠されたパワーはいかがでしたか?
ぜひ、腸内環境のためには朝食やデザートにヨーグルトを積極的に活用していきましょう♪