
甘酒で暑い夏も乗り切ろう!

日本の夏は高温多湿のため、夏バテや食品が腐りやすいなど、なにかと生活しずらいものです。
そんな盛夏を元気に乗り切るためには、甘酒が強い味方になってくれます。
甘酒は実は「夏の季語」で、江戸時代には夏バテ防止のためによく飲まれていたそうです。
というわけで、暑い夏を乗り切るために、お家で甘酒づくりを実践してみましょう!
おうちで甘酒を作るメリット
加熱処理しないので麹の働きを止めない

本来の甘酒は、おかゆに米麹を混ぜて作ります。50~60℃を数時間保って麹菌を繁殖させて作ります。
ブドウ糖や多くの酵素を含むので、消化や代謝をサポートしてくれます。
また、でんぷんを分解する酵素によってブドウ糖に生まれ変わり、甘味が生まれます。
麹が活動を続け、発酵が進む甘酒は、生のままでの流通は大変難しいものです。
しかし発酵を止めてしまうと麹の働きが止まってしまうので、発酵食品のよさが失われてしまいます。
そこで、甘酒を手づくりすることで麹の力を享受することができます。
ぜひご家庭で甘酒を手作りして、発酵食品の良さを味わってみてください。
あら便利?甘酒手作りキットとは?
アマゾンで調べてみたところ、いくつか「甘酒手作りキット」なる商品が見つかりました。
樽の味さんから出ている「甘酒・発酵キット」には発酵器本体から専用容器など、便利なものがセット販売されているではないですか!!
①樽の味 「甘酒・発酵キット」
- 発酵器「醸壺」本体
- 専用容器2個
- 専用スプーン
- 専用水切りざる
- 塩麴用のお塩
- 兵庫県産減農薬米麹
- 簡単レシピ
- 発酵食レシピ
- 説明書兼保証書
②マルコメ プラス糀 甘酒メーカーぬか美人MP101
米麹の甘酒を炊飯器で作る方法もあるのですが、温度管理が大変です。
そこでこのマルコメの甘酒メーカーは一定の温度に保てるうえ、時間設定も簡単にできるそうです。
ご家庭でも無添加の甘酒作りが簡単にできますね。
③タニカ「ヨーグルティア」スタートセット
続いてご紹介する、甘酒手作りキットは発酵実育編集長である川村が実際に持っている
タニカ(タニタじゃないよ!笑)のヨーグルティアです。
(私はピンクを持っています)
これは名前の通り甘酒も作れるのですが
「ヨーグルト」も作れる甘酒メーカーなのです。カスピ海ヨーグルトの種もついて来るんですよ。
これで、実際に私は
- 普通の米麴甘酒
- 玄米甘酒(上の写真↑)
- サツマイモ甘酒
を手作りしました。
(特にサツマイモ甘酒↑↑がすっごく美味しかったです)
乾燥米麹は、いろんなメーカーさんから商品化されています。スーパーなどでも簡単に入手できますので、ぜひお試しください。
【炊飯器でも可能】おうちで甘酒を作る注意点とは?
50~60℃を6時間キープできる保温機能のついた炊飯器やヨーグルトメーカー、スープマグやキャリーマグでも、甘酒は簡単に作ることができます。
しかし、必ず守らなければならないのは「湯の温度」、これに尽きます。
おうちで作る手作り甘酒には温度管理が重要
酵素は60℃で失活し始めてしまうので、最初は60~65℃のお湯を注ぐことです。
麹と湯を混ぜると温度が下がってしまうのを考慮し、糖化に必要な最適な温度は55~60℃ですので、マグの場合は65℃、炊飯器の場合は60℃の湯を使うとちょうどよいですね。

また、冷蔵庫から出したての冷たいままの麹を使用すると、湯と混ぜたときにいっきに温度が下がってしまいます。
温度が低いと糖化は進みませんので、夏場や暖かい室内では30分前に、冬や寒い場所では半日前には麹を冷蔵庫から出して常温に戻しておきましょう。
そのためにも温度計は必ず常備しておきたいものです。
火入れ甘酒とは?
生の甘酒は麹菌が生きているのでそのままで発酵が進みますが、60℃以上に温めることで酵素が活動をやめて、発酵が緩やかになります。
そして80℃近くなると麹菌が生命の危機を感じて、大量の糖を作り、非常に甘味が増します。
そこで、甘酒の甘味を引き出したいときにはいきなり高温に設定せず、湯煎にかけて常に混ぜながら15~20分加熱し、約80℃に保つのが秘訣です。
余熱でだんだんととろみがついてきます。
少し手間がかかりますが、甘味の強い甘酒ができます。

また、この甘味はブドウ糖なので、体内エネルギーとして利用しやすいばかりか太りにくいため、砂糖やみりんの代用としてもおすすめです。
まとめ

「飲む点滴」ともいわれる甘酒。
甘酒が夏バテの妙薬といわれるのは、甘酒に含まれるブドウ糖はエネルギーとして速やかに体内利用されること
そしてオリゴ糖や食物繊維の効果で腸内細菌叢を整えてくれる効果も期待できるからです。
市販の甘酒は加熱殺菌が施されているので、手作り甘酒とは栄養価が段違いです。せひ日々の健康にお試しください!
(参考)
「発酵食堂豆種菌」の発酵食を楽しむ十二か月 伏木暢顕
「からだ思いの甘酒料理」 千年こうじや・編
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発酵実育の編集長で管理栄養士の食育子で本名は川村郁子です。
発酵食品を愛しています。
腸内環境を整えるための発酵食品カンタン活用術をご紹介していきます!
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